99.4、どうも飛行機写真家(自称)の吉田です。
中部国際空港でかっこいい写真を撮りたいと思い始めて1か月。海上空港であるセントレアは中々の強敵で今のところ納得いく写真は撮れていません。
SONY ILCE-1M2 (300mm, f/2.8, 1/5000 sec, ISO160)
最も定番なセントレア展望デッキ(スカイデッキ)から撮影すると、こんな写真を量産するばかりです。スカイデッキの欠点は横方向ではなく縦方向に広いので写真のバリエーションがありません。先端で撮るしかないので同じ写真を無限量産しがちです。
まぁ、別にこれはこれで記録写真としてはいいとは思いますが、結局は有象無象の写真でしかなくてフォトコンテストに応募できるレベルの作品級は難しいですよね(応募する気はないですが)。雨が降ってるとか雪が降っているとか、奇跡の条件が重ならないと有象無象の写真しか生みだしません。

吉田的には、スカイデッキからの写真は「逆光という特徴を生かして太陽を入れ込む」というのが現実的な方向性かなぁっと考えていますが、これはこれで中々難しくて今のところ上手く行ってません。
逆光は難しい。
スカイデッキでの撮影は継続するにしても、やはり別の撮影スポットも開拓しないと厳しいなぁっと感じていて、今回は今まで訪れたことがない場所を訪問してみました。
超望遠でセントレア飛行機写真を撮りたい
セントレアの主な撮影スポットは航空写真の囲った場所です。空港島であれば
- スカイデッキ
- セントレア駐車場
- 東横イン駐車場 or 客室
- セントレアホテル客室
- 船をチャーター
対岸の本島部分では
- 小脇公園
- 高砂山公園
- みたけ公園展望台(廃止)
- 近くの漁港
- りんくう常滑周辺の海岸(りんくうビーチなど)
があります。
スカイデッキとりんくう常滑周辺の海岸では撮影したことがあるので、その周辺で撮影しても絵に大きな違いは出ません。なので、今回は少し空港から離れた小脇公園・高砂山公園(赤枠部分)の展望台から飛行機を狙ってみることにしました。
実はどちらもあまり人気がありません。空港からの距離が6km以上あるのでさすがに遠すぎて空気の揺らぎ(ゆずゆず現象)や霞などが影響します。
飛行機に限らずどのような被写体でも同じですが、基本的に距離が近い方が奇麗に撮れます。高級な超望遠レンズを使っても遠くのものをキレイに撮るのは困難ですが、あえてチャレンジしてみるのも面白いかなぁっと思ってチャレンジしてみます。
高砂山公園の展望台
まずは高砂公園に行きました。
公園という名前は付いていますが特に何もありません。
駐車場兼広場とトイレと展望台とハイキングコースがあるだけです。
トイレあるのがポイント高いです。
あと良いのは時間制限がありません。24時間利用可能です。
実は24時間空いている大規模公園ってあまりなくて、たいていPM5時で駐車場が閉鎖されます。PM5時だと夕景の写真を撮るのに困るんですよね。
良い所見つけた!!と思っても、たいてい5時までです。
さらに素晴らしいのは駐車場の目の前に展望台があります。
登山しなくていい!!!楽です。
この展望台はセントレアを観察するために設置されたものだと思います。
2F部分。誰かの家に転がっていたものを設置したのか、謎の椅子と謎の机がありました。
思ってたより眺めが良くて、結構いいんですよね
ただし、霞がかっているので山はあまり見えません。空港も若干もやってます。
近所のおじいちゃんによれば、2月でもキレイに山々が見えたのは数日だけとのことでした。ちなみにこういうド田舎公園あるあるですが、高確率で近所のお爺ちゃんに話しかけられますw
空港風景写真風
SONY ILCE-1M2 (600mm, f/8, 1/1000 sec, ISO320)
撮って出し。600mmでこれくらいのサイズに写ります。600mmでも飛行機はこのサイズ感です。かなり遠い。
風景写真にワンポイントで飛行機ならありですが、飛行機を大きく写したい人には向いていません。あと微妙なのは管制塔が巨大ホテルで隠れてしまっているところですかね。
SONY ILCE-1M2 (600mm, f/8, 1/1000 sec, ISO320)
この日は大分霞んでいましたが「カスミ除去」とか「コントラスト」をいじれば、大分マシにはなります。ただし、カスミ除去をかけると過剰レタッチ感が強くなるので、なかなか調整が難しいです。
この写真はちょっとやり過ぎてる感も感じるし、かといって弱くかけるとモヤモヤ見えるし。結局、条件が悪いといくらいじっても限界があります。
雪山の時期に撮影したらカッコいいだろうなぁっと思ったので、来年再び撮影したい構図です。
着陸
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/8, 1/1000 sec, ISO400)
あと、ここの素晴らしいのは滑走路に対してほぼ平行に撮れます。着陸シーンを撮るのには凄くいいですね。
ただし、この写真は600mmに2倍テレコンで1200mm。1200mmでこの大きさにしか写らないので画質的には厳しいです。
飛行機写真を撮る人は100-400ズームを使っている人が多いと思うので、そのレンジしか持っていないと撮影はできません。
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/8, 1/1000 sec, ISO400)
霞んでいますが海上保安庁の巡視船。
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/9, 1/1250 sec, ISO250)
黄色い船と黄色い飛行機。
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/11, 1/1600 sec, ISO400)
注意が必要なのは着陸寸前。太陽に地面が温められてゆずゆず現象が酷くなります。
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/8, 1/1000 sec, ISO400)
手前に建物があるので白煙を吐く瞬間は撮られられません。
離陸
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/10, 1/1250 sec, ISO250)
離陸シーンは管制塔と絡めることができます。必ずしも管制塔の近くを通るとは限りませんが、結構な確率でこの付近を飛びます。
ただし1200mmノートリでこのサイズ感。かなり遠いです。
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/10, 1/1250 sec, ISO320)
トリミングしてこれくらいには大きくしたいですよね。
3月なので雪が全くないですが、背景が雪山なら結構カッコイイ写真になりそうです。
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/9, 1/1250 sec, ISO200)
オワコンなセントレアは基本的にB737とプロペラ機しかいませんが、たまに大きい飛行機もいます。これは何だろうか?
B787-9だったかな。たしか。
若干ピントが合ってない感じがありますが1200mmだとAFちょっと怪しいんですよね。ロクヨンにテレコンだとAFはギリギリ使えますが、200-600にテレコンだとF13になるので全然使い物にならないレベルで迷います。
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/9, 1/1250 sec, ISO200)
少しだけ残っている雪山部分で撮影するとこんな感じ。結構ゆずゆずしていて描写崩壊しかけています。
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/9, 1/2000 sec, ISO320)
大韓航空のこの機材もちょっと大きい。たしかこれもB787だった気がします(と、フライトレーダー24に書いてあった)
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/10, 1/1250 sec, ISO250)
画質が厳しいのでモノクロ化してごまかすも、空も曇っていてカッコヨクはならず。
名鉄の撮り鉄もできる
SONY ILCE-1M2 (600mm, f/8, 1/200 sec, ISO100)
これは余談ですが実は撮り鉄もできます。シーズン的に微妙ですが真冬なら相当カッコよくなると思います。なかなか名鉄の風景写真って撮れる場所がほとんどないので貴重かもしれません。撮っている人はほとんどいませんけどw
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/10, 1/1250 sec, ISO320)
1200mmで撮るとこんな感じです。超絶圧縮効果で三重県四日市市の工場群と一緒に撮れます。
それにしても名鉄は変な連結やめてほしいですよね。好き勝手にいろんな色・車種とドッキングするので撮り鉄的には微妙です。
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/9, 1/1250 sec, ISO200)
滅多に来ないミュースカイ8両編成。船が被っちゃってるのがー99点。
セントレアっぽいのは2000系なんですけど、青い海にバエないので赤電車のがいい。
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/9, 1/2000 sec, ISO400)
もう少し右側の方で撮ると、名古屋港を出入りする大量の船と絡みます。いい感じです。
何回も言っていますが空気が霞んでいるのが「残念」です。カスミ除去するために、ちょっとコントラスト上げ過ぎですね。不自然です。
小脇公園
高砂山公園で2時間程度撮影した後に小脇公園に移動しました。かなり近いので車で10分くらいで移動できます。
小脇公園の方が紹介している人が多いので、こちらのが定番撮影スポットだと思います。
こちらの方がザ・公園といった感じで、バーべーキューが人気らしいです。土日になると激混みするらしいですが平日はお爺ちゃんがいるくらいです。
ちなみに駐車場はPM5時までの呪縛あり。トイレもありますが、ここ最近で訪問した公園の中では断トツで汚いです。
案内図が雑過ぎて、どこに展望台があるのかさっぱりわかりませんw
海の方に向かって歩いていきます(遊具がある奥の方)
突き当り。下り坂を降りると海に出られるようですが、今回は展望台です。左側の坂を上ります。
整備不足感あり。
中間地点に展望台が一つ。
ここからも中部国際空港が見えました。
さらに登っていくと廃墟と化してますが池もあります。
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/9, 1/2000 sec, ISO1600)
飛行機とは関係ないですが野鳥がたくさんいました。うるさいくらい鳴き声がします。キーキー、ホーホケキョ、ピーピー。
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/9, 1/2000 sec, ISO3200)
海の近くだからトンビ君5羽くらいが上空を旋回し続けていました。
5分くらいで頂上です。木が全然伐採されていなくて、展望台としてはイマイチでした。
わずかな隙間から狙うしかありません。なので、頂上ではなく中間地点の展望スペースから撮影することにしました。中間の方が開けていて撮影しやすかったです。
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/9, 1/2000 sec, ISO500)
高砂公園との最大の違いは角度です。
管制塔がホテルとかぶりません。あと標高も低いので空港の奥側に海が見えません。より工場群が近くに感じますね。
着陸
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/11, 1/1600 sec, ISO400)
標高が低いおかげで、こちらの方が船が大きく写ります。より圧縮効果が強調されるのでインパクトがある写真が撮れそうです。
高砂山公園よりも若干空港までの距離も近いようで、同じ焦点距離でも飛行機を大きく写せます。ただし、若干滑走路に対して斜めなので、若干飛行機の後ろ側から撮影した写真になりますね。
離陸
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/11, 1/1600 sec, ISO400)
管制塔との絡み方も微妙に違って、こちらは管制塔の上を通る機体が多いです。
標高が低いので山も画面に大きく入ります。雪山と絡めるならこちらの方がカッコヨク撮れそうです。
ただし、管制塔横の煙突が邪魔。
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/11, 1/1600 sec, ISO320)
高砂山公園と同様に上空の飛行機も狙えますが、若干後ろ側から撮影した写真になりますね。
撮り鉄
SONY ILCE-1M2 (1200mm, f/10, 1/2000 sec, ISO640)
撮り鉄もできます。これも標高が低いので高砂山公園とは違った写真になります。
こちらだと船と電車を絡めることは難しいですが、背景の殆どが山になるので「雪山ドーン+赤電車」ならこちらのが良いかもしれません。
ちなみに過去にここから撮影したと思われる写真が名鉄のフォトコンテストに入賞していました。
まとめ
結論としては中々難易度が高いと感じました。
- 天候が重要
- 晴れていても霞んでいてはダメ
- 雪があった方が良い(1月か2月がベスト)
- 1000mmの超望遠が必要
ほとんどの場合はスカイデッキから撮影したほうが良い写真が撮れそうです。6kmも離れていると画質的にも厳しいです。
今後、気温と湿度が上がっていくのでよりユズユズ現象が酷くなります。なので、ちょっと微妙ですね。来年の1月以降にまた再訪問しようかなっと思いました。
コメント
最近は広告いっぱいで見にくいブログや記事が多い中、いらないものがなくて、見やすくて、内容盛りだくさんなのが凄い